ありのままでいられる場
Shonan ART BASE 丨 湘南アートベース


おとなアートクラス
【開催日】(入門コース)
毎月第2水曜日 午後13:30〜16:00
【定員】
現在6〜7名決定/8名くらいまで
【体験予定日】
2024年第2水曜日 13:30〜16:00
体験費用¥2,000
【料金】
月謝制:¥5,000 (月1回 150分)
入会金:¥10,000(初年度年会費込)
年会費:¥5,000 (2年目、材料費込)

True Colorsは「自分らしさ」を表現するみんなのアトリエです。ありのままにいられるとき、いのちのエネルギーは自然にながれだします。それが、もっともいきいきと創造性を発揮するときです。次の3つの力を身につけ、静かな自信を養い、「私はこれをするために生まれてきた」と思えることが見つかる場を目指します。


"The Natural Way to Draw" 表紙

キーモン・ニコライデス氏

「躍動感」の演習
【True Colors 演習内容】
描くことは、「内側から創りだす喜び」
【自分らしく生きる】
自分らしく生きるには・・・。「絵」「音楽」「ダンス」「文章」・・・なんでもいい。暮らしの愉しみに、何らかの「表現手段」をみなさまに持っていただきたい。その想いで、True Colorsおとなアートクラスを開講しました。私の表現手段はたまたま絵や彫刻ですので、その表現方法で、自分らしく生きる道をみなさんと歩みたいと思っています。
【開講の原動力】
このクラスを開講するに当たり、原動力となった本があります。心理学者フランクルの著した『夜と霧』(みすず書房)です。ここには、本人のアウシュビッツ強制収容所での過酷な体験が、専門家の視点で記されています。
【俯瞰する視点】
このような環境で生き残る人は、屈強な身体を持った人とは限らず「俯瞰する視点」を持っている人なのだそうです。厳しすぎる現実を目のまえにしたときに、苦しさに直面するだけではなく、その状況から、ふと離れて現実を「俯瞰する視点」。この視点が持てれば、少し心は落ち着き、極度の緊張を緩めることができます。このような柔軟性をもった心が、「自分を諦めない」で生き抜く強みになるのだそうです。
今の世の中は、不景気やコロナ禍、戦争と先が見えません。普段から、楽しみながら「俯瞰する視点」を育てられれば、この混迷の時代を、自分らしく生きていけると信じています。
【私のアート活動の原点】
ところで、私は大学を卒業後、独学で描くことを学び、20年以上アート活動を続けています(朝比奈賢ホームページ)。その際、なくてはならなかったテキストが、”The Natural Way to Draw"(邦題:「素描の基礎技法」「デッサンの道しるべ(改題)」エルテ出版)です。この本に出会わなければ、アート活動を続けてこられなかったでしょう。
本の内容は、有名アーティストを多数輩出している、ニューヨークのアート・ステューデンツ・リーグにおいて、キーモン・ニコライデスさんによって行われていた授業をまとめたものです。この本は、アメリカで大変古典的なロングセラーです。
【経験・技術は問いません】
私は、今もこの本を元に、*『記憶のスケッチ』を毎日しています。また、間欠的ですがカリキュラムの演習も続けています。ですから、『True Colors おとなアートクラス』の演習は「これから絵を描いてみたい初心者」から、「長くアート活動をしているプロ」まで、経験を問わず受講していただける内容です。実際に、「普段全く描かない方」から、「友人のアーティスト」までご参加頂いています。(*『記憶のスケッチ』とは、24時間以内に起こったことをふりかえり、15分以内で描き起こすスケッチです。このスケッチが、前述した「俯瞰する視点」を育てます。)
【「躍動感・存在感・素材感」と「記憶のスケッチ」】
私なりに、この本の要点をまとめますと、『①躍動感 ②存在感 ③素材感』の3つの要素を様々な角度から演習し、『④記憶のスケッチ』ができるようになるもの、となります。
『True Colors おとなアートクラス』では、このテキストを元にオリジナルのカリキュラムを組み立てています。1年単位で、3つの要素を演習し、『記憶のスケッチ』ができるようになることを目指します。「俯瞰する視点」を楽しみながら身につけましょう。

「存在感」の演習
【Natural: 生まれながらに持っているもの】
『記憶のスケッチ』など、私には「絶対に無理」とおっしゃる方がほとんどです。しかし、『①躍動感 ②存在感 ③素材感』の演習は、「誰でも」「今すぐ」「安心して」「楽しく」できます。そして、その喜びを参加の皆さんと「分かち合う」ことができます。
テキストの表題どおり、誰もが持っている、自分の内にある表現の種は、「Natural:自然に」育ち、自分にしか引けない線が生まれてきます。内から生まれてくる線を、「認め」「受け入れ」「愛おしんで」ください。その積み重ねが、記憶の回路を育て『記憶のスケッチ』ができるようになります。
【鉛筆一本で「新しい自分を発見する旅」】
描くことは「内側から創りだす喜び」です。外から与えられるエンターテイメントに飽き足らないあなたに、新しい自分を発見するツールとなります。
【『記憶のスケッチ』をするメリット】
☑ 生き抜くための「俯瞰する視点」が育てられる
☑ 毎日に親しみ、愛おしんで、自己肯定感が高まる
☑ 通り過ぎてしまう日常が形に残り、その時の感情を追体験できる
☑ 出来事を俯瞰し、距離をおいて受け止められる
☑ 空間的・時間的な記憶力が増大する
☑ 空間感覚が育つ・・・片付けや、空間構成・デザインにも役立つ
☑ あらゆるときの観察力が増す
☑ 五感が研ぎ澄まされる
☑ 記憶のスケッチを続けると、『未来を思い描ける』ようになります!

「素材感」の演習
【対象者:次のような方】
☑ 思いを形にしたい
☑ 自己肯定感を高めたい
☑ 静かな自信を養いたい
☑ 自ら切り拓く力をつけたい
☑ 未来を思い描けるようになりたい
☑ 感性を磨きたい
☑ 表現力を身につけたい
☑ 記憶力を高めたい
☑ 描くのが苦手
☑ 描くことにトラウマがある
☑ 人物を描くとぎこちなくなってしまう
☑ 重さ、軽さが描き分けられない
☑ モチーフの存在感が出ない
☑ モノの素材感が出せない
☑ 「よく見て」と言われても、どうよく見ていいのかわからない
☑ 記憶でスケッチなど、わたしには絶対できないと思っている方

見えたものではなく、「3要素」で感じたことを描く

「感じたこと」が場の中心。そうすると、いつも自分が主語の対話になる。その人の人柄を知れる最高のコミュニケーションが生まれる
【クラスの基本時間割:月一回150分】
導入 15分 参加者全員のひとことコーナー
15分 自宅で行ったスケッチの共有
前半 45分 復習と座学
休憩 10分 お茶とおやつ
後半 45分 新内容の演習
結び 10分 ふりかえり
10分 気づきの共有

【受講者の声・気づきの共有】
クラスの中では、描いて学んだ「気づき」を共有する時間を持ちます。受講者の声をお読みいただくと、五感を働かせることの喜びや発見、驚きや感動が記されています。「学び」の興奮を通して、臨場感が伝わってくるかと思います。
「躍動感」の表現は、自分自身でポーズを真似ることで生まれる。凧揚げの達人の説明で、凧が風でさらわれる様子を臨場感をもって体験

見える体の形は追わない。ポーズをとった体験を躍動感(ジェスチャー)としてのびのび表す。凧に体が連れ去られる様子。5秒で全体を描く

顔にも運動がある。躍動感でとらえる。この演習で捉えることは、似顔絵や肖像画とはちがう

50秒という短時間。運動感覚でとらえる

短時間だと、自分にしか引けない自然な線が出てくる

ポーズを見て、躍動感を体で感じながら描く

【「躍動感」の演習】
躍動感(ジェスチャー)
・どうしても体の線を追いがち。しかし、なぜそのポーズをとっているのか。衝動を感じとる。まずは、自分でそのポーズをやってみる。(Gさん)
・随分と難しいことをやるのだなぁと思っていたが、モデルを見て自分で同じポーズを取ってみると、おもしろいように鉛筆が動いた。(Yさん)
・ジェスチャーがだんだんつかめてきた。衝動→全体→細部を感じる。身体全体を感じる。やっぱり身体がゆるんでいるとわかりやすい。
ちょっと先の未来を描く
・ちょっと先の未来は、自分がこうだと思いこんでいるけど、本当はたくさんの可能性がある。(Gさん)
・何気なく見ていた絵に、空間だけでなく、時間的な奥行きがある、ということに気付きました。(Nさん)
・「写真のように描く」=「上手」と無意識に思っているところがあるかも。(Kさん)
・「〜ねばならない」や規則に従うことが性格に合わないので、自由度の高い物・ことを素直に選んで生活していった方が良い。(Aさん)
「もの」の躍動感
・自分自身が「物」になった感覚になった。「物」になった目を通して描いてみるとおもしろいかな。(Yさん)
・「物」には意志がある。「物」をみる私にも意志がある。意志と意志の交錯するところを見てみたい。(Tさん)
・「物」にジェスチャー(躍動感)があるというのが新鮮。1つ1つの存在がとても意義のあるものと思えてくる。見えていない物を描いても良いのだという安心感。(Nさん)
・人のお話を伺うと、視点がふえる。ふえてきてはじめて物が見えてくる。ふやしていかないうちに見えているものは、「手がかり」である。「手がかり」は大事だけど、「手がかり」でしかない。そう思ってどんどん入れ替えていきたい。(Tさん)
「目鼻」の躍動感
・「運動としてとらえる」「似てなくてもよい」というアドバイスで、心も鉛筆も軽やかになった。だから楽しかったのかも・・・。(Hさん)
・顔を描くことが、こんなに楽しいと思わなかった!! 最後の方は、テンション上がってました。夢中でした。(Hさん)
・50秒で描く。余計なことを考えるヒマがないので、さらに楽しかったです。(Oさん)
・手が勝手に動いて楽しかった。(Aさん)
・ただひたすら描くという時間・・・無心になっていた。家ではできない体験。(Nさん)
・時間をかけてじっくり見るより、パッと見た印象のほうが本質だったりする。(Oさん)
・最初に頭ガイコツを観察した。後に目鼻のジェスチャー(運動感覚)を描くことができたのがよかった。人の頭・顔をみてスケッチしても、頭ガイコツを背後に連想できたので鉛筆が止まることがなかった。(Yさん)
・”どう見えるか”ではなく”何をしているのか”をとらえるという意識。どう見えるかに意識を向けてしまうと表面をなぞってしまう。日常でも観察する力に結びつけたい。(Yさん)
過去と未来のポーズ
・「過去」「今」「ちょっと先の未来」を線で表現できるのが興味深かった。(Yさん)
・見たものを覚えて再現。頭で思い出そうとしても出てこない。けれど、身体の記憶をたどるとよみがえってくる。(Oさん)
・描けないと思わず、線を引いてみる。頭を思考から解放させよう。(Yさん)
・久し振りに、描くことだけに集中する時間を持てました。この2時間半は私だけの時間である事を実感。(Yさん)
鏡反転のポーズ
・「体で描く」意識になりました。(Tさん)
・頭の中の血流がすごく増えた気がしました。(Aさん)
・脳ミソを新鮮に使っている。(Kさん)
・見えている形は無視して、「動き」や「目的」だけを感じてそれを表すこと。(Oさん)
・見た通りに描こう、というしばりがあると、動けなくなる。できない・苦手、と決めつけずやってみる。(Dさん)
・驚きました。利き手と逆の左手で、反転を想像して描くことが一番心地よく自然に描けた。反転はできないと思っていた。自分の能力は未知。(Dさん)
体で取り込んだ感覚を、鏡反転させてアウトプットする演習。再構成で脳が活性化する

「存在感」を出すにはまず「重さ」を感じる

「重心」をとらえ、表面からではなく「中心」から膨らませるように、体感した「重さ」のみを描く。目に見える表面は、ぼんやりしていても構わない

とらえ方は人それぞれ。アートに正解も不正解もない。上手、下手もない。ただひたすら自分の感覚に忠実に描くと人に伝わる。

生きているものにも「重み」はある

無心に手を動かす

人も、芯からとらえ、重みだけで表せられる。この基礎ができてくると、絵に存在感がでてくる
【「存在感」の演習】
芯をとらえる
・「生きた衝動」は、「芯」を感じとることなのか。芯を探し求めよう。(Yさん)
・「重み」=「フォルム」=「活力」と言う考え方が面白い。物理学的にも感性的にも納得。(Mさん)
・実際に重みを感じて描いてみると形にこだわらなくなる。物事の見方が変わってくるかも・・・(Yさん)
・重さを感じながら持つ。重さとのコミュニケーションかな?持っている鉛筆1本にしても、自分を尊重して見てあげられる。(Uさん)
・重心を意識して見ると、動く可能性も見えてくる。いつもそこにあるのではなく、たまたま今、バランスがとれてそこに留まってあるだけなんだ。(Zさん)
・全部の方向から、全体を見てはじめてモノゴトの中心が見えてくる。感じたこと(重み)が本当の理解。それがあってはじめて本当に表現でき、意味が宿る。(Zさん)
・見たり、持ったり、調理したり、食べたり、育てたり・・・。いかにそのものと触れ合っているか、深く知っているか、で描かれる絵の深みが変わる。精一杯育ってくれた生命力あふれる野菜に感謝していただこう。(Dさん)
・野菜を切ったとき、剥いだときの感触。その記憶も盛り込みたくて描いていたら楽しくなってきた。(Gさん)
・重さをつくっている元は何?鉄、土、水?意識して描きたい。(Gさん)
・ゆっくり、じっくり、私のペース。皆それぞれ。私のとらえ方を大事にしよう。(Yさん)
・お庭と山の間にみなさんと居ながら、本当にゆっくりできました。ゆっくりしているのに、胸があったかくなりました。(Tさん)
肉付け
・案外容易にできたので、何でもそうやって踏み越えていこう!(Aさん)
・今まで描くために目ばかり使っていた。色んな感覚を全部つかって描く。ばらばらに使っていた感覚をつなげている感じ。結果「描く」ことが多次元的なものになっていく。(Zさん)
・「奥」を大事にしていいんだ。奥の方に手数をふやして、押し込めていく。その動作を重ねていく。それは、「目立つものじゃないことも丁寧にやる」という思想につながる。「見えないことこそ大切に」。(Tさん)
・自分からみて近い遠いというものの見方で、脳みそが驚いている感じ。(Gさん)
・一本の毛にも奥と手前がある。重さの層、奥行きの層、光と陰の層。たくさんのレイヤーが重なっている。(Uさん)
粘土で造形(洋梨)
・洋梨の花から成長する過程を想像。自然とこんなにも立体表現ができるのだ!! 普段の畑や料理や子育てや・・・皆一緒。細部表層より、芯。(Mさん)
・芯から順に肉付け。最初から形を造りだそうとするよりも結果、形も整う。(Rさん)
・粘土がとっても気持ち良く、立体にするのが楽しすぎた。永遠に触っていられる。土に触れるということは本能的に心が癒やされる何かがかる。これまでのスケッチでの学びが、この立体を作ることにつながっている。(Iさん)
・洋梨の、花から実になるまでの映像を見せて頂いた。洋梨の成長を追体験する実感を持てた。重力、芯をとらえ、粘土で造形する時、花を感じ、花びらが散り、実になってゆく過程を楽しんだ。(Yさん)
・洋梨の木になったつもり。実を成長させていくのはとても楽しかった!とても愛着がわいた。中の見えないところにも魂がこもっている。いきなり形からつくるのだと、中身には気持ちがこもらないなあ。(Zさん)
・物の形にとらわれないで、成長をとらえる事のおもしろさ。中心・芯をとらえる。力強さや生命感につながる。(Sさん)
・つくるのが、理由なく、目的なく、結果なく、楽しい。結果や理由から自由になって、そのまま生きられたらいい。(Uさん)
・いろいろな物の形には、なるべくしてなった意味がある。それは誰のためとか、何のためとかではない。みんなステキなこと。大切にしたい。(Oさん)
針金と粘土(バナナ)
・自分が作ったバナナにも命が宿るような気がしてきました。(Uさん)
・概念よりも、手や目を通して発見したこと。重さやエネルギーとしてとらえたこと。実がたっぷりで、ぐわ〜んと広がる感覚を大切にしたい。(Eさん)
・バナナの断面はどうして丸ではなくて角々しているの。必要があってこの形なのだろう。すぐにわからなくてもいい。(Gさん)
・中心を意識し成長を想像すると、手の動きもかわる。外形は結果。プロセスをていねいに体験していくと、その結果にたどりつく。結果を目的にしない。結果は事実として受けとればいいのだ。→次どうするか。(Zさん)
